昨年はコロナ禍ということで開催されなかったので、ようやくの開催ということで報道陣なども会場で多く見かけました。
今年のおもちゃショーにて気になった点や注目点について記載していきたいと思います。
●VR・AR・AIやセンサーの使用
教育系の展示会ではVR・ARの利用がいよいよ実用的なコンテンツに落とし込まれてきたという記載をしましたが、おもちゃの世界でもこういった新しい技術が実用的だったり、面白い使われ方をされています。
・VR・AR:VR + AR + アナログの工作を組み合わせたワークブック(理科の実験・宇宙・自然科学など)
・AI:親の声を登録するとAIがお話読み上げてくれる
・センサー:身につけるアクショントイ。バッグ型のペットがロボットのようにセンサーに反応して様々なアクションをとってくれる。ファッションとアクショントイを合わせたもの。
●タブレット+アナログ
デジタルとアナログの融合をうまく活かしたものも多くありました。
・紙に描いた絵をセンサーで瞬時にタブレットに取り込んでくれるお絵描きやプログラミングブロックと連動するアプリ・アナログとデジタルの融合
・折った折り紙をタブレットに読み込める。ARを使用してカメラ内に折った折り紙が動いてくれるアプリ。
・センサーのついたボールをタブレット上で転がし、アプリを操作する。ボールでお絵描きやコントローラー的に画面変化などできるアプリ。
●STEAM教育
ロジカルシンキングや、なぞとき系のおもちゃも、さらに楽しさや考えさせるという要素が強くなったものが多くありました。
・ロジカルシンキングを促すパズル
・科学を使ったパズル
・脱出なぞとき系
●今らしさ
コロナ禍を経て、今らしさを感じさせるおもちゃもたくさんでていました。
・セルフレジ
・デリバリーごっこ
・キャンプごっこ
・スマートウォッチ型トイ
・マスクデコシール
●SDGs
教育系展示会でも非常にこの傾向が見られたのですが、おもちゃショーでも、SDGsを意識したおもちゃや、企業の活動として行っていることをアピールしている展示もありました。
・廃棄米の樹脂のブロック
・緊急時の子どもキット
●おもちゃの色について
近年の幼児向けのアニメーションやランドセルで好まれる色などでも顕著なのですが、可愛らしさをテーマに置いたおもちゃについては、より淡いパステルカラーや、ライラック(紫とピンクの中間くらいの色)の色が多く見られました。
会場で受賞をしていたおもちゃについて色をピックアップしてみました。
「かわいらしさ」をアピールするおもちゃについては、アメリカなどの絵本やおもちゃで好まれてきたようなライラックや、アクアグリーン(青寄りのパステルグリーン)、淡いピンクなどが流行であることが伺われます。
比較として、「かっこよさ」をテーマにしたおもちゃは、ビビッドな赤や青、締め色の黒、などが多く、メリハリのあるトーンになっています。
ここ3~4年で「かわいらしさ」の淡いトーンの流行がやってきた印象なのですが、
会場で、プリキュアの歴代のポスターが展示されていて、色の流行が現れていてとても興味深いです。
代表として2004年、2012年、2021年のそれぞれの色をピックアップしてみました。
色の変遷はどうでしょうか。現実的な色味からスタートし、キャラクターを表すカラフルな色になり、淡く柔らかいトーンに変化していっているのが感じられるかと思います。
色という視点から見てもとても興味深いおもちゃショー2022でした。