6月号のAXISの特集「XRが生む新たな体験」の記事がどれも興味深いものでした。
XRとは、VR,AR,MRなどの総称のことであり、個々の技術の組み合わせが発生すると境界線が引きにくくなり、生まれた言葉です。
記事の中で、ジャイロが注目する、3つの内容とその関連サイトについて紹介します。
●SXSW online 2021
SXSWとはSouth by Southwestの略で、毎年3月にアメリカ合衆国テキサス州オースティンで行なわれる、音楽祭・映画祭・インタラクティブフェスティバルなどを組み合わせたイベントで、2021年はコロナ禍のため、完全オンラインで開催されました。
例年の会場であるオースティンの街やシアター、パーティ会場などをバーチャル空間として再現し、参加者が現地に行って踊ったり会話をしたり、と、SXSWの世界観に挑戦した事例として取り上げられています。
以下はVRジャーナリストの体験談です。(AXIS記事とは関連なし)
https://www.pronews.jp/special/202103231747190760.html
●シナスタジアX1 – 2.44 波象(Hazo)
シナスタジアラボが開発する、共感覚体験装置で、44の振動子を組み込んだ装置に身を委ね、音と振動、光が全身を包み込む体験ができるというものです。
https://synesthesialab.com
平たく言えば、マッサージチェアにスピーカーとライティングを組み合わせたもの、というような装置で、まだ研究段階ではあるものの、VRのような視覚+テクノロジーではなく、触覚+聴覚+視覚+テクノロジーのあり方を考える興味深い試みだと思います。
●医療分野へのXR技術の応用
AXISに掲載されているのは、スタンフォード大学のバーチャル・ヒューマン・インタラクションラボの研究グループのインタビュー記事。現在アメリカでは、この分野のスタートアップが何百社もあり、大企業も進出している拡大分野とのことです。
医療のXR利用の主な分野としては、次のようなものが挙がっています。
・健康やウェルネス目的のもの(慢性の痛みや不安、運動不足や喫煙などへの対応)
・医学生に対するトレーニング(手術や解剖などのシミュレーション、患者に対するコミュニケーション)
・診断(メンタルヘルス、認知症診断、脳疾患患者のリハビリなど)
また、スタンフォード大学にはチャリオット・プログラムという大学附属小児病院で応用できるテクノロジー開発やさまざまな研究が行われています。
http://chariot.stanford.edu
プログラム支援企業の事例(AXIS記事とは関連なし)
https://www.moguravr.com/magic-leap-health/