今年もAdobe MAX Japanへ。
強風でゆりかもめが立ち往生し、キーノートスピーチが始まってから30分経っての入場となった。
全体的に、大きな変化はなく、Fireflyをはじめとする生成AIをデザイナーがどう活用していくか、というような部分に重点が置かれていた印象ではあるが、細かくいろいろとクリエイティビティ魂をくすぐるような機能やサービスの提供があった。
会場は東京ビッグサイトの一番奥。同時期にギフトショーが開催されており、こちらの盛り上がりに押された感じかと思ったが、Adobeの会場内は多くの人でいっぱい。お馴染みのAdobeプレゼンターのセッションが続き、ちょっと安心した。(私が安心するのもヘンだけど)
Adobe MAXは年に一度のクリエイターの「お祭り」なのだ。
中でも面白かったテーマふたつ。
■Project Neo
3D素人のための3Dツール(β版)。イラスト感覚で直感的に3Dシェイプを作り、プロンプトを噛ませて演出を加えると、面白い空間を作ることができる。
実際にデモを触ってみたところ、3D空間の移動や回転の操作性が慣れるまではちょっと難しい。でもスピードも早く次々にいろいろ試せるのがいい。その昔レンダリングに一晩かけた頃を思うと、あり得ない速さ。
ただモデリングするだけでなく、プロンプト次第で面白い絵面になるのが予想外で楽しい。イラスト風、写真風の表現が選択できるので、同じワードでも全く違う雰囲気になる。
■バリアブルフォント「百千鳥」
最近、医療機器向けのフォントとしてふさわしいものについて研究をしていることもあり、バリアブルフォントには注目していたが、ついに日本語のバリアブルフォントが出たのは画期的だ。
長体や扁平の圧縮率を変えても、文字そのものの表情がシームレスに最適化される。日本語版第一号として、レトロな書体を選んだのは、柔軟性のある表現が許されるからか。オーソドックスな書体の場合、制約が多くて表現が難しいかもしれない。
千鳥のバリアブルな絵文字がおまけでついているのも可愛らしい。
セッションをいくつか受ける間に、時々社内メンバーで集まって、あのセッションが面白かった、キッチンカーで何食べた、イベントブースでこんなものゲットした、などと情報交換。セッションを受けた感想は、技術説明などより、意外な視点の話や自分が知らない分野の話が面白かったという声が多かった。
アフターパーティの、Sneaksでは、動画生成ツールや二次元アニメの三次元化など、開発中の技術がお披露目され、私たちもオフィスで毎日聴いているJ-waveでおなじみのサッシャさんがMCをつとめた。
ややこしい技術もわかりやすく伝えるMC技術がすばらしく、さすが、話すプロは違うな~と感心。
フォトショ命のタトゥーシールを手の甲にしっかり貼って、会場を後にした。